アントニオ・カノーヴァ作 「パオリーナ・ボルゲーゼ」の彫像
こうして多くのものをボルゲーゼ美術館から奪い去っていったナポレオンなんだけど、間接的にではあれナポレオンがボルゲーゼ美術館に残していったものが一つだけある。
それが下の画像にある「パオリーナ・ボルゲーゼ」の彫像なんだ。パオリーナ、つまりフランス風にはポーリーヌは、上にも書いたようにボルゲーゼ家の当主の息子と結婚したナポレオンの妹だね。
但し、ナポレオンは上の画像にある妹の彫像を気に食わなかったらしい。実の妹の彫像が裸身だったことが気に障ったんだそうな。
ついでながら、ナポレオンの妹の裸身の彫像を制作したのは、アントニオ・カノーヴァ。18世紀末から19世紀にかけてのイタリアを代表する古典主義的な彫刻家だね。ヴァティカン博物館・美術館のピオ・クレメンティーノ美術館にも、カノーヴァ作の「ペルセウス像」が残されている。
ボルゲーゼ家の手を離れたボルゲーゼ美術館
それでも生き残ったボルゲーゼ美術館に転機が訪れたのは、西暦1902年のことだった。投機に失敗したボルゲーゼ家の財政状態が悪化したんだ。
その結果、ボルゲーゼ家はボルゲーゼ・コレクションとヴィラをイタリアの国家に売却した。そして現在、ボルゲーゼ美術館はイタリアの国家によって運営されている。
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