エミリア・ロマーニャとトスカナ
(イタリア)

ボローニャ、ラヴェンナ、サン・マリノ、
シエナ、サン・ジミニャーノ、フィレンツェ
(1999年06月)

17. アリアーニ洗礼堂(ラヴェンナ)

ガラ・プラキディア廟ラヴェンナ駅との間は、約 1kmの距離なんだ。その中間にある路地の奥に、スピリト・サント教会がある。この教会も当時のイタリアの支配者である東ゴート族の王テオドリックが 6世紀前半に建てさせたアリウス派の教会だった。

東ゴート王国テオドリック王ゆかりのアリアーニ洗礼堂

そのスピリト・サント教会の敷地に立つのがアリアーニ洗礼堂(下の画像)の八角形の建物。わざわざ書くまでも無いんだろうけど、アリウス派の洗礼堂という意味で「アリアーニ洗礼堂」と呼ばれているんだ。

東ゴート王国テオドリック王ゆかりのアリアーニ洗礼堂(ラヴェンナ、イタリア) 東ゴート王国テオドリック王ゆかりのアリアーニ洗礼堂(ラヴェンナ、イタリア) 東ゴート王国テオドリック王ゆかりのアリアーニ洗礼堂(ラヴェンナ、イタリア) 東ゴート王国テオドリック王ゆかりのアリアーニ洗礼堂(ラヴェンナ、イタリア)

雨が降り続いているものだから、どうにも風景が陰気臭いよね。でも、この古風な建物の中にも、1500年にわたって輝きを保ち続けているモザイク画があるんだ。

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モザイク画 「キリストの洗礼」

アリアーニ洗礼堂の天井に輝いているのが、「キリストの洗礼」を描いたモザイク画(下の画像)。中央に立つのは、言うまでもなく若きイエス・キリストだよね。右側はキリストに洗礼を授ける聖ヨハネ(洗礼者ヨハネ)。画像の中の左側にいる老人は、キリストが身を浸すヨルダン川を象徴しているんだそうな。老人の頭の上には、赤いカニのハサミが描かれているのが面白いよね。

イタリアの古都ラヴェンナのアリアーニ洗礼堂に見るモザイク画「キリストの洗礼」 イタリアの古都ラヴェンナのアリアーニ洗礼堂に見るモザイク画「キリストの洗礼」 イタリアの古都ラヴェンナのアリアーニ洗礼堂に見るモザイク画「キリストの洗礼」 イタリアの古都ラヴェンナのアリアーニ洗礼堂に見るモザイク画「キリストの洗礼」

上のモザイク画の中で面白いのは、老人の左に置かれている瓶。そこから水が流れ出し、それがヨルダン川になっている。画像が小さすぎてみえないかな ・・・ 。

このモザイク画の中では、鳩はしっかりと「聖霊」の仕事をしているよね。ガラ・プラキディア廟の中の「水盤から水を飲む鳩」がリラックスしているのとは、ずいぶんと違っている。あの小さなギリシャ十字の建物の中では、鳩も聖霊の仕事を一休みできるってわけかな。

ところで、上にある「キリストの洗礼」。この構図、特にヨルダン川の水位が不自然だと思わない ?? なんだか、キリストのオチ・チ・を隠すために、後から水位を上げたようにも見えるんだけどね。

洗礼

  • 「洗礼 baptism」の語源は、ギリシア語で「水に浸す」を意味する「バプティスマ baptisma」。

  • 洗礼を受けることにより、人はキリスト教徒の共同体に加わる。

  • イエス・キリストが教えを広めていた頃のユダヤでは、一部の人々によって浄化儀礼としての洗礼が行われていた。

  • 古代においては、専ら水に浸かって行われる浸水礼が行われていた。しかし、3世紀以降の西欧では、頭に水をかけるだけの注水礼が広まっていった。東方正教会や再洗礼派では、今でも浸水礼が行われている。

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