イタリア北部周遊

ミラノ、フィレンツェ、ピサ、チンクエ・テッレ、ジェノヴァ
(1996年09月)

26. サンタ・クローチェ教会 - 2 (フィレンツェ)

ドナテッロの「十字架のキリスト」像

フィレンツェのサンタ・クローチェ教会にあるドナテッロ作「十字架のキリスト像」(イタリア) ミケランジェロの墓のあるサンタ・クローチェ教会の中で見ることのできる芸術作品の目玉の一つが、ドナテッロの「十字架のキリスト像」(右の画像)なんだ。

でも、ドナテッロ自身は、この作品に満足していなかったらしい。自分の作品について、「これはキリストではない。ただの人だ。」と言ったとんだそうな。

そんなフィレンツェのルネサンスを代表する彫刻家ドナテッロが絶賛したのが、サンタ・マリア・ノヴェッラ教会にあるブルネレスキの「キリストの十字架像」だったと伝えられている。そのブルネレスキは彫刻家の道を諦め、建築家に転向して、フィレンツェのドゥオモのクーポラを完成させたんだから皮肉なんだけどね。

ドナテッロの「受胎告知」

フィレンツェのサンタ・クローチェ教会にあるドナテッロ作「受胎告知」(イタリア) サンタ・クローチェ教会の中で見ることの出来るドナテッロの作品の中からもう一つ御紹介するならば、右の画像にある「受胎告知」かな。

説明の必要もないだろうけど、神の使いである天使が聖母マリアにイエス・キリストを身ごもったことを伝えるシーンだよね。昔から多くの芸術家が取り上げてきたテーマだけど、このサイトの中で御紹介したもので言えば、サン・マルコ美術館(修道院)にあるフラ・アンジェリコの「受胎告知」が代表的な作品かな。

チマブエの「十字架上のキリスト」

フィレンツェのサンタ・クローチェ教会にあるチマブエ作「十字架のキリスト像」(イタリア) もう一つご紹介するのが、チマブエによる「十字架のキリスト像」(右の画像)。西暦1280年頃の作品なんだそうな。

ところが、この歴史ある作品は、西暦1966年に起こったアルノ川の氾濫でひどく損傷を受けちゃったんだそうな。

おだやかに流れ、古代エトルリア人の時代からトスカナ地方の動脈ともなっていたアルノ川なんだけど、メディチ家の大公たちもアルノ川の治水には苦労したらしいよ。

ブルネレスキによるパッツィ家の礼拝堂

フィレンツェのサンタ・クローチェ教会の中にあるブルネレスキ設計の「パッツィ家の礼拝堂」(イタリア) サンタ・クローチェ教会の中庭には、「パッツィ家の礼拝堂」(右の画像)もある。上に書いたようにフィレンツェのドゥオモを完成させたブルネレスキの手によるものなんだそうな。

ちなみに、この礼拝堂の主であるパッツィ家は、西暦1478年に起きたロレンツォ・デ・メディチ暗殺未遂事件(「パッツィ家の陰謀」)の主役たちでもある。事件に怒ったフィレンツェの人々は、礼拝堂の中にあった陰謀加担者たちの墓まで暴いちゃったらしい。

ガリレオ・ガリレイの墓
ニッコロ・マキャベリの墓

サンタ・クローチェ教会の中には、地動説を主張したガリレオ・ガリレイの墓(左下の画像)もあるんだ。ローマ・カトリックによって有罪判決を受けた彼は、フィレンツェを支配するトスカナ大公の保護を受けていたんだそうな。

フィレンツェのサンタ・クローチェ教会の中にあるガリレオ・ガリレイの墓(イタリア) フィレンツェのサンタ・クローチェ教会の中にあるニッコロ・マキャベリの墓(イタリア)

そして、右上の画像は、ニッコロ・マキャベリの墓。フィレンツェからメディチ家を追放したサヴォナローラが処刑された後にフィレンツェ政庁に職を得たマキャベリは、やがてメディチ家がフィレンツェに復帰すると共に職を失った。その結果、不本意ながらも隠棲を余儀なくされたマキャベリは、就職活動のために「君主論」を著したんだそうな。

ミシュラン三ツ星のレストランでディナー

サンタ・クローチェ教会を歩き回った後は、フィレンツェ最後のディナーだ。今夜はミシュラン三ツ星(当時)のレストラン「エノテカ・ピンキョーリ」を予約してあるんだ。

トスカナ料理のコースを食べ、飲み物はシャンパンから始まり、白ワインと赤ワイン。料理もワインも最高。雰囲気もスタッフの対応も素晴らしい。忘れることの出来ない最高の想い出となるディナーだった。

ところがその後、店に関するミシュランの評価は下がってしまった。そして、私たちが 1999年に再びここで食事をしたときは、率直に言ってガッカリさせられてしまったんだ。(詳しくは、このサイトの本館「ヨーロッパ三昧」のヨーロッパ・ミソラン・ガイド [イタリア編]の中にある「エノテカ・ピンキョーリ(フィレンツェ)」のページを読んでね。)



ヨーロッパ三昧とヨーロッパの歴史風景

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