イタリア北部周遊

ミラノ、フィレンツェ、ピサ、チンクエ・テッレ、ジェノヴァ
(1996年09月)

15. サン・マルコ美術館(修道院) - 1
(フィレンツェ)

サン・ロレンツォ教会メディチ家の墓所に続いては、ミケランジェロの「ダヴィデ」のオリジナルのあるアカデミア美術館に行ってみたんだけど、あまりの長蛇の列にくじけてしまった。日を改めて出直しすることにしよう。

というわけでやってきたのが、フラ・アンジェリコが制作をしたサン・マルコ美術館(あるいは修道院)(下の画像)なんだ。

フィレンツェにあるサン・マルコ美術館あるいは修道院(イタリア)

サン・マルコ美術館(修道院)の数々の宗教画

一見したところ、どうってことの無さそうなサン・マルコ修道院。でも、ここには無数の宗教画が集められているんだ。だから、現在は美術館になっている。そして、この美術館に展示されている作品群を見て歩けば、キリスト教の宗教画のモチーフのあらかたを理解することができる。

例えば、宗教画のモチーフとして一般的なのは、「受胎告知」「東方三博士礼拝」「キリストの洗礼」「最後の晩餐」「磔刑」「復活」「最後の審判」などなど。そして中世からルネサンスに至る多くの芸術家が、それらのテーマで作品を残しているわけだ。例えば、レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」ミケランジェロの「最後の審判」だよね。

また、各々のモチーフごとに、登場人物も決まっている。例えば、「受胎告知」であれば、受胎を知らせる天使、驚く聖母マリアが主役となるわけだ。脇役としては、「鳩」と「百合」があるんだけど、「鳩」は聖霊を象徴し、「百合」は純潔を象徴する ・・・ らしいよ。

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フラ・アンジェリコの「受胎告知」

そのサン・マルコ美術館の中でも、最も多くの作品が展示されているのが、修道士にして多くの宗教画を描いたフラ・アンジェリコだね。(下の画像は、彼の代表作の一つ「受胎告知」の部分。)

フィレンツェのサン・マルコ美術館(修道院)に見るフラ・アンジェリコの「受胎告知」(イタリア)

フラ・アンジェリコ略年表

  • 1400年、グイド・ディ・ピエトロ誕生。後にドミニコ会の修道士となり、フラ・アンジェリコと呼ばれた。

  • 1436年、フラ・アンジェリコがフィレンツェにやって来た。サン・マルコ修道院(現在の美術館)で主な作品を制作した。

  • 1445年、フラ・アンンジェリコがローマに移った。

  • 1455年、フラ・アンジェリコがローマで死去。

余談ながら、修道士にして多くの宗教画を残した人物としては、フィリッポ・リッピもいる。但し、このフィリッポ・リッピは修道士でありながら修道女と駆け落ちするような人物だったんだけどね。

シエナ派の宗教画

フラ・アンジェリコが代表するルネサンス期フィレンツェの宗教画に対抗していたのが、フィレンツェに対してトスカナの覇権を争っていたシエナの宗教画だった。

その代表的な作品が展示されているのが、シエナの国立絵画館。ルネサンス期の宗教画に興味のある方には、このサン・マルコ美術館と並ぶお薦めの美術館。

関連書籍

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